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石巻の地で40年近くにわたり、多くの人のお腹と心を満たしてきた名店『牧場ラーメン』。その温かい味の礎を築かれた創業者様が、先日、ご家族に見守られながら愛した石巻の海へと旅立たれました。今回、私どもアイランドセレモニーがその大切なセレモニーのお手伝いをさせていただきました。
若かりし日の創業者 内海竹雄様
創業以来、いつも笑顔でお客様を迎え、一杯のらーめんに愛情を注ぎ続けた創業者様。そのお人柄と味が愛され、『牧場ラーメン』は親から子へ、世代を超えて通うファンも多い、石巻にとってかけがえのないお店となりました。
創業以来、一杯のらーめんに愛情を注ぎ続けた創業者様。そのお人柄を物語る、忘れられないエピソードがあります。
実は、今回のセレモニーを担当した私どものスタッフ阿部も、30年前に故人様の温かさに救われた一人でした。
今から30年前、石巻駅前にあった『牧場ラーメン』には、たった200円で食べられる『学生ラーメン』がありました。
『お金のない学生にも、お腹いっぱいになってほしい』
その一心で、創業者様は自ら麺を打ち、採算度外視で提供されていたと伺っています。当時学生だった阿部もその一人で、その一杯にどれだけ助けられたかわかりません。多くのお腹を空かせた若者たちにとって、それは単なるラーメンではなく、明日への活力となる、優しさそのものでした。
30年の時を経て、あの時の学生が、今度は故人様の新たな旅立ちをお手伝いさせていただく。 そして店主の娘様から、海洋散骨に込めた『感謝の供養』という想いを託される。 この不思議なご縁の繋がりと、時を超えて恩返しをさせていただく機会を得たことに、私たちは深い感動と感謝を覚えずにはいられません。
当日は、穏やかな日差しが降り注ぐ絶好の船出となりました。ご家族だけの貸切船で、思い出の地である金華山近海、出島大橋からも望めるポイントへ。思い出話を語り合いながら、皆様の手でゆっくりと海へとお還ししました。それは、悲しいお別れではなく、感謝を伝えるための、温かい時間に満ちたセレモニーでした。
セレモニーを終え、現在の店主である娘様から、私たちは胸が熱くなるようなお言葉をいただきました。
「今の時代、生きていくのが大変でこれからの供養について悩んでいる人が多いと思うんです。だから、父や店の名前を使って良いから、是非、海洋散骨という選択肢もあるということを皆に広めてほしいです。 お墓はなくとも、父と一緒に旅行した時の写真を見返したり、残してくれたこの店で毎日働いていることで、楽しかった日々をいつも思い出せる。それだけで満足ですし、心から感謝しています。私にとって、それが一番の供養なんです。」
私たちは、店主様のお言葉に深く感銘を受けました。供養とは、形式や場所にとらわれるものではなく、故人を想う心のあり方そのものであると、改めて教えていただいた気がします。お墓の維持や継承問題で悩む方が増えている現代において、故人様とご遺族の想いを大切にしながら、自然にお還しする海洋散骨は、まさにこれからの時代に寄り添う、前向きで自由な供養のかたちです。
アイランドセレモニーは、ご遺族一人ひとりの『ありがとう』の気持ちに寄り添い、故人様らしい旅立ちを心を込めてお手伝いします。供養のことで少しでもお悩みでしたら、どうぞお気軽にご相談ください。皆様の想いを、私たちがお預かりします。
スタッフ 阿部